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Channel: ON THE ROAD 青山繁晴の道すがらエッセイ(31DEC14まで/新ブログshiaoyama.comに移転済み)
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魂が交叉する (ちょい書き足しました)

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▼いま7月25日水曜の未明3時35分。
 大阪にいます。
 1061年の歴史を数える天神祭の船渡御(ふなとぎょ)、陸渡御をきょうに控えた大阪は、いまはまだ寝静まっています。
 ぼくにとっても命の記念日ですが、それについては淡々と受け止めています。

 おととい7月23日の月曜に、和歌山を訪れて、「救国 超経済外交のススメ」(PHP)のサイン会をおこなってきました。
 長い列をつくってくださった読者のなかに、両肩を覆う大きな白い治療薬を張っている女性がいらっしゃいました。
 みなと同じように、ぼくの前に座られ、「事務所にいましたら、突然、精神に障害のある方が、侵入してきて、殴られ、いま入院中です」とおっしゃった。言葉が奔流のように噴き出そうとするのを、意志の力で懸命に抑えておられるような様子です。
 なんと、その病室から抜け出て、このサイン会の会場、「宮脇書店」和歌山店に来てくださったのです。首から両肩にかけての怪我では、洋服を着るのも、たいへんだったのではないかと思いました。

 この女性の「救国」に、ぼくの、ささやかな座右の銘を入れ、その方のお名前を真ん中に書き、左脇にぼくの名を小さめに入れ、そして「体が早く恢復しますように」という祈りの気を込めて、落款を押して、「救国」をお渡しすると、「青山さんの元気をいただきに来たんです。ハグしてください」とおっしゃいました。
 ぎゅうぎゅうにハグを差しあげました。


▼そして、「甲子園球場でタイガースの試合をみていたら、試合に昂奮した後ろの席の男性に理由もなく殴られた女性もいらっしゃいます。その女性も後遺症に苦しみつつ、立ち直られていきましたから、きっと大丈夫です」と申しあげました。

 球場で事件に遭われたこの女性は、後遺症で自宅にいらっしゃったとき、テレビも視る体力も気力も奪われていた時期なのに、たまたまテレビでぼくのつたない話を聞かれて、元気をみずから取り戻していくきっかけになさったそうです。

(この方が、もしもこの地味ブログを読まれていたら、書き込みをくださいね。その後どうなさっているか、正直とても心配していますから。)

 和歌山でのサイン会で、同じような事件に遭われた方とお会いして、社会の重い病を考えるとともに、魂の触れあいも、あらためて感じたのです。
 ぼくの、ささやか過ぎるエネルギーで、何がどうなるわけでもありませんが、単なるサイン会ではなくて、こうした魂の交流ができるということに、天に深く感謝しています。

 この、事件に遭われた女性だけではありません。
 進路をしっかり考えつつ、悩みも多く抱えている最中の男子高校生と、眼を見て本音で話したり、仲のよい家族の、いちばん小さな赤ちゃんをぼくの腕にだっこして全員で写真に収まったり、それぞれ、ごく短時間ながら、胸に刻み込むような交流ができました。

 これは、今回のサイン会を100人に限定したために可能になったことでした。
 ただ、どんなに人数が多くても、ぼくの基本姿勢は同じです。
 一筆書きのような、楽に書けるサインだけして終わりにするのじゃなく、向かいあった方のかけがえのない名前を聞き、そのお名前を中央にいちばん大きく書き、右側には、ぼくがつたないなりに自作した銘を書き、左のすこし下げたところに、おのれの名を書く。日付も忘れず入れる。
 時間が許せば、気を入れて、落款を押す。
 そして、必ず握手をし、できればひと言だけでも、言葉を交わす。

 よっぽど時間が限られているときは、ぼくの名と日付だけになることも、稀にあります。
 時間の制限の具合によって、実行できる項目が変わることは避けがたいですね。飛行機も新幹線も待ってはくれませんし、都内で開くときも、サイン会のあとにほとんどの場合、次の待ったなしの日程が入っています。
 だけども、一筆書きのように楽に署名することだけはしません。


▼おとといの和歌山でのサイン会は、人数限定ですから、いつもに増して交流を心がけました。
 そのために、ふだんよりさらに時間は掛かり、列の最後のほうの方はたいへんだったと思います。
 辛抱強く待っていただいて、こころから、ありがとうございました。
 午後6時半に開始して、気がついたら、午後9時を大きく回っていました。もちろん、休憩なし。

 日本の出版界でのサイン会はふつう、新刊が発行されてすぐの間しかやりません。
「救国」や「ぼくらの祖国」(扶桑社)について今でもサイン会が開かれるのは、第一には、来てくださる読者がいるからです。
 そして編集者や書店主の熱意がないと、読者に来てくださる気持ちがあっても、実現しません。

 今回の和歌山でのサイン会は、版元のPHPの熱心な編集者、Sさんと、宮脇書店和歌山店の書店主Nさんの志がなければ、決して実現しませんでした。
 いや、実名を出しても大丈夫でしょう。編集者の白地さんと、書店主の西田さんです。

 サイン会が終わり、西田さんに、和歌山の名物ラーメンをご馳走になって、疲れが和らぎました。


▼さて、今度は、「ぼくらの祖国」のサイン会が徳島であります。
 徳島で、全日本教職員連盟(非日教組の教員団体)の「全国教育研究大会」があり、そこで講演するのに合わせて、行います。
 徳島は、共同通信の記者時代の初任地です。ぴっかぴかの1年生、新米記者として26歳で着任しました。
 そしていきなり、徳島としては空前の大事件だった、大病院の看護料巨額不正事件と国立・徳島大学医学部の前代未聞の紛争にぶつかりました。
 当時、真正面から議論を交わし、たいせつな情報元にもなってくれた医学者らと、いまも交流があります。

 以下は、版元の扶桑社のHPに掲載されている情報です。

〜ここから引用〜

【ぼくらの祖国】サイン会開催!
青山繁晴さんサイン会
【  日  時  】 8月 5日(日) 14:00 〜 16:00(予定)
【  場  所  】 平惣 徳島店
【  定  員  】 先着100名様
【 要 整 理 券 】 同書店にて本書をお買い上げのお客様に参加整理券を配布します。
【お問合わせ先】 平惣 徳島店 TEL 088-622-0001

〜ここまで引用〜

 扶桑社の編集者からのEメールによると、徳島以外からも参加できるよう、書店では電話予約も受け付けるとのことです。


▼ぼくが、みなさんと直接、魂をかわす、もうひとつの大切な機会は、独研(独立総合研究所)が自主開催している「独立講演会」です。
 ふだんの講演は、どうしても厳しい時間制限があります。
 たとえば、昨日この大阪で開かれた「関西総合防衛セミナー」では、45分間の講演でした。
 ぼくの次に講演なさる赤星・前海上幕僚長(国際社会では、退役海軍大将)の無言の厚意に勝手に甘えて、10分延長してしまいましたが、それでも1時間に満ちません。
 そこで、いわば時間無制限の講演会でみなさんと心ゆくまで一緒に考えようという志で、独立講演会をスタートさせました。
 もっとも長くて6時間連続で講演しました。この頃は、参加者の疲労を考えて4時間半連続ぐらいにとどめていますが、それでも講演会の常識破りです。

 この独立講演会の第9回の申込みも、7月23日の正午からすでに始まっていますが、この地味ブログが告知ばかりになってしまうのが嫌だったので、すこし情報のアップが遅れてしまいました。
 どれぐらい残席があるか分かりませんが、参加をお考えなら、下掲の情報を見てください。
 これは、独研(独立総合研究所)の公式HPの情報に、すこしだけ書き足しています。


第9回独立講演会

【講演日】
2012年8月19日(日)

【講演時間】
開場:12時30分
開演:13時00分 〜 17時30分

【講演予定内容】
「原子力、メタンハイドレートをはじめエネルギーの現在、未来を考える 」
(あくまで仮予定です。臨機応変に変更することがあります)

【場所】
三宮研修センター 予定
〒651-0085 神戸市中央区八幡通4丁目2番12号
TEL:078-232-0081

三宮駅中央改札口からフラワーロードを南へ徒歩5分。
地下道を利用する場合、神戸市役所方面の[C5]出口。
詳細は、こちらへ。

【受講料】
一般 5000円 / IDC(インディペンデント・クラブ)会員 4000円

【定員】
250名
※定員を超えた場合、抽選となりますのでご了承ください。

【申込期間と方法】
2012年7月23日(月)正午〜 2012年7月30日(月)正午
独研HP内の申し込みページにある申込みフォームボタンを押してください。
その際、注意書きを良くお読みください。

【抽選結果通知】
当選・落選発表は、7月31日以降、メールにて連絡いたします。


*以下、入金方法などは、独研HP内のページをご覧ください。

【問い合わせ先】
独立講演会 運営事務局(担当・玉川)
kouen@dokken.co.jp

※スタッフは最小限度の人数しかいない、と言うよりは、玉川ひとりです。ふひ。
 電話、ファックスでのお問い合わせには、どうにも対応できないので、上記のEメールでお願いします。

※独研の総務部も、まさしく最小限度の人しかいません。まさか、ひとりじゃないけどね。ふひふひ。
 だから、この独立講演会については総務部は対応していません。分かってくださいね。


▼では、徳島でのサイン会、神戸での独立講演会でお会いしましょう。
 今回はたまたま、いずれも西日本の会場ですが、関東をはじめ、ほかの地域でもサイン会や、独立講演会を開いていきます。

 徳島では、IDC(インディペンデント・クラブ)の会員のための少人数イベントも別途、あります。
 会員のかたがたは、独研からのお知らせに注目なさってください。


*写真は、徳島も神戸も行けない繁子のふて寝シーンです。
 いや、違います。
 緑豊かな自然があって、車で連れて行ける範囲のところで、ぼくとの散歩をたっぷり楽しんだあとに、ホテルのベッドで、くつろぐ青山繁子です。(もちろん、わんこOKのホテルです)
 ベッドカバーに、まるで布団に入るかのように自分で入っています。
 黒い眼が、満足そうです。

いま近畿大学の教室にいます

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▼ぼくは近畿大学の経済学部で、客員教授として国際関係論を教えています。
 きょうは前期の試験日です。
 ぼくの試験は、その場でキーワードを出して、それをめぐる自分の考えを学生が自由に書くという試験です。

 キーワードを出したうえで、学生から何か質問があるときに備えて、教室に最後までいます。
 大学が定めた試験監督官は、ちゃんといらっしゃるのですが、ぼくも居るようにしています。

 開始から10分後、30分後、というように区切りを付けて、答案を書いている学生のあいだを回ります。
 あまりにもペンが進んでいない学生には、耳もとで、「文章や細かい点にあまり拘らなくていい。きみの考え方を知りたいのだから、思い切って自由に書け」と小声でアドバイスします。

 近畿大学で教え始めて6年目ですが、試験答案の質は凄く上がりました。
 この頃では、100点満点を付ける答案も、必ずあります。

 ちなみに、この教室で先ほど試験が終了した1年生対象の試験では、「参加」、そして「祖国」というキーワードを出しました。
 どちらかひとつを選んでも、ふたつともについて書いても、いいのです。

 受講している学生の数は多いので、この忙中のさなかに、採点するのは、地獄のようにたいへんです。
 しかし同時に、愉しみでもあります。
 ぼくをうならせるような、独創的な答案、着眼点のいい答案を読んだときは、こころから嬉しくなります。
 それはまさしく、「祖国」の近未来に繋がりますから。


▼さて、あすの関西テレビの報道番組「スーパーニュース・アンカー」はオリンピック放送のために、繰り上がるそうです。
 15:48 〜 16:53の生放送です。
 つまり1時間、早くなるわけですね。

 オリンピックは、ぼくも、ついつい食い入るように視てしまいます。
 もちろん、常にパソコンで仕事をしながらの観戦ですが、気がつくと、選手の魂と一緒に泳ぎ、走る気持ちになっていたりします。

 ぼくが海外に目を開かれたのは、実は子供のときに、東京オリンピック(1964年)に夢中になってからです。
 開会式の行進で次から次へと現れる、たとえば見たこともない民族衣装を着た選手たちから、世界が広いということを子供心に初めて実感しました。
 いま思えば、あれほど清潔な開会式もなかったように思います。

 前回の北京五輪のような、逆にもうオリンピックの開会式を見たくなくなるような過剰な演出、たくさんの大嘘まで盛り込まれた演出はありませんでした。
 基本は、ただただ、秩序正しく諸国の選手団が行進し、スタンドにいらっしゃる日本の天皇陛下(昭和天皇)と世界の賓客らに敬礼を捧げるだけでした。

 簡素ななかに清潔感があふれ、それでいて沸き立つような生きる歓びを感じさせ、世界の息吹をありありと見る者に伝えてくれました。
 そこには、広い地球世界とともに、確かに、日出ずる国「にっぽん」がありました。


青春のとくしま/阿波の国徳島の書店サイン会で会いましょう

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▼いま8月1日水曜の夜8時40分ごろ。
 大阪から帰京しました。
 大阪で関西テレビの良心派の報道番組「スーパーニュース・アンカー」の生放送に参加(出演)してきたところです。
 帰京は、ふだんより1時間早いのです。今日のアンカーは、オリンピック放送で1時間、繰り上がったからです。

 帰京してすぐ、仕事部屋の机に座りモバイル・パソコンを開いて、独研(独立総合研究所)から会員制で配信している東京コンフィデンシャル・レポート(TCR)の執筆を再開したのですが、デスクトップ・パソコンのテレビ画面ではオリンピック中継が映っています。
 音を出すと原稿への集中力を欠くので、消音モードです。したがって、大半のいい場面は見逃しますが、おのれに打ち勝とうとするひとたち(選手たち)と一緒の時間を生きているのが嬉しいのです。


▼今日のアンカーは、実は、ふらふらの躯(からだ)でした。
 左足親指の巻き爪を手術で剥がしたばかりで、まだ血が止まっていないうえに、月曜日に大腸のポリープを、これも内視鏡の手術で切除したばかりでした。
 巻き爪の手術後は、ただ痛いだけのことだし、大腸のポリープは執刀医によると良性とのことですから、それぞれ、どうということはありません。
 大腸は去年の2月、すなわち東日本大震災と福島原子力災害が始まる直前に、癌を開腹手術で取りましたが、その後の詳しい病理検査で「?期の、その前だった」と分かりましたから、これも、さしたることはありません。
 大腸癌は、そのあとの腸閉塞ではまさしく死に直面しましたが、癌そのものはもはや問題ないわけです。

 ただ今日のアンカーの時は、4日ほど、ほとんど何も食べていない状況だったから、さすがに、ふらふらだったのです。
 大腸の内視鏡検査に備えて、日曜から食事制限に入り、夕食は夜8時までにとらねばなりませんでした。
 その日曜は、独研が主催する独立講演会がありました。
 講演で集中力を高めるために、ほぼ何も食べないで会場に入り、4時間半ほど連続で講演し、そのまま、入院中の母を見舞に行き、母のいろいろな訴えを聴いて病院スタッフと相談したりしているうちに、夜8時の制限時刻を大きく越えて10時近くになってしまい、絶食のままになりました。
 そして月曜のポリープ切除後は、腸内の出血を避けるために、固形物を食べられない制限がかかりますから、結局、水分以外には何もエネルギー源がないまま、アンカーのために関テレの報道スタジオに入りました。

 もっとも、医師からの指示は、食事制限に加えて出張禁止、安静の維持でした。本来は、短くても入院するところですからね。
 この8月は、後半に海外出張もあり、アンカーを一度、休まねばなりませんから、今週のぼくに「大阪出張をやめる」という選択は最初からなかった。
 その今週のぼくは、独立講演会で声を振り絞ったために喉が潰れていて、さらに、体調が万全でないためにホテルのクーラーにやられて鼻水が止まらず、まぁ、大袈裟に言えば、足の痛み、腹の痛み、圧倒的な空腹、鼻水責めの四重苦の状態でアンカーに臨んだわけです。(四重苦はやっぱり大袈裟。いくらか集中力を欠いてもおかしくなかった状態、ぐらいが正確ですね)

 けれども、アンカー本番の間だけ、ピタリと鼻水も止まり、声も最低限の声は出て、痛みと空腹はしばし忘れ、おのれを信じることができました。

 帰京する飛行機の中で、再び、止まらなくなった鼻水をすすりながら、このささやかな存在の自分を支えるものはいったい何だろうと、ふと、思いました。
 今日は躯がフラフラだったけど、実は、その躯がいちばん支えてくれていると考えました。
 こないだ、徹夜仕事の最中に喉が渇いて、冷蔵庫をみたらパインジュースがあって、糖分で体を持たせようと思い、封を開けて一口飲んだら、何とも言えない味です。
 濃すぎる。
 どろどろです。
 しかし、いつものように気にせずに、最後の一滴まで飲んで、「ずいぶん変わった味だったなぁ」とだけ思いました。
 すると、あとで青山千春博士が「あれは薄めて飲むためのジュースで、特に、特に濃いやつだった。そのまま飲んだら、マジに死ぬよと言われているのに」と言います。
 しかし別段、躯に変調は起きませんでした。
 青山千春博士は「…気にせず、飲んじゃうのも、飲み干したあと平気なのもいつもの通りね」という感じで、呆れた顔で去っていきました。ふひ。

 そして、この躯をつくってくれたのは、今は介護を必要とする母と、亡き父です。
 それから鼻水が本番の間だけ止まったのは、メインキャスターのひとり、村西利恵アナが渡してくれた薬のおかげが大きいと思います。
 検査をするようにとアドバイスしてくれたのは、近所の開業医だし、そのアドバイスがなければポリープの発見が遅れたでしょう。
 巻き爪を剥がす手術をしてくれたのも、この開業医さんです。
 巻き爪は、かつて競技スキーで足を締め付けたことに端を発しますから、ずいぶんと長いあいだ痛みを抱えてきたのですが、開業医さんが「一気に剥がしてしまおう」と提案してくれたおかげで、ようやく終止符を打ちました。
 このように、何につけ、いつでも周りに支えられています。

 それはオリンピックという至上の場で、みずから鍛えた躯で戦うひとたちが、ひとりの例外もなく、周りの支えによって初めて自己鍛錬を続けてこられたことにも通じます。
 一級の選ばれし戦士たちと一緒にするのは、まことに気が引けつつ、共通する真実をやはり感じるのです。


▼さて、今週の週末、8月4日と5日に四国の阿波徳島を訪ねます。
 ぼくにとって、徳島は、すべての始まりの地です。

 ぼくは、慶應義塾大学の文学部を中退し、早稲田大学の政治経済学部を受験し直して、卒業しました。ひとりで早慶戦をやってしまったわけです。
 慶応は好きでした。嫌いでライバルの早稲田に移ったのではありません。
 文学部で哲学を学ぼうとしたのですが、ぼくは自分なりの新しい哲学を構築しようという志を持っていました。大学で講じられる哲学は、やや生き生きとしていないように感じました。
 そして、ぼくは何よりもまず、現実世界の改善に役立ちたいと願っていましたから、慶大の経済学部への転部を考えましたが、転部制度がありませんでした。(現在あるのかないのかは分かりません)
 そこで、人生は一度切りだからと考え、悔いのないように、慶大文学部を勝手に中退してしまい、早大政経学部を受験し直したわけです。

 そのために就職する頃には、26歳になっていて、共同通信も最初は「うちは25歳までの年齢制限があるから」と厳しく撥ねつけられ、「受験することだけは認める」、となるまでには、引いては満ちる潮のごとき交渉も必要でした。
 そして何次かの試験を超えて、ようやく記者になることができて、初任地が、共同通信社徳島支局だったのです。

 ここでいきなり、徳島地検始まって以来の特捜事件、大病院の史上最高額の看護料不正事件とぶつかり、その事件と表裏一体の側面もあった国立徳島大学医学部紛争にもぶつかり、体力に任せて、夜昼なく検事や警察官や、病院の医師たちや、医学部の教授たちと会って会って、議論していったのが、ぼくの原点です。


▼8月4日の土曜は、その徳島でインディペンデント・クラブ(独研の事務局を置く会員制クラブ)の、地元のみなさんを含めた会員とお会いします。
 そして8月5日に、全国から集まった教員のかたがたの大会で講演したあと、徳島市内の書店でサイン会を開きます。

 サイン会は、まだ少し余裕があるそうなので、下に出版社からのお知らせを再掲しておきます。
 もう直前ですから、参加をお考えのかたは、できれば、お早めに電話予約してください。

〜ここから引用〜

【ぼくらの祖国】サイン会開催!
青山繁晴さんサイン会
【  日  時  】 8月 5日(日) 14:00 〜 16:00(予定)
【  場  所  】 平惣 徳島店
【  定  員  】 先着100名様
【 要 整 理 券 】 同書店にて本書をお買い上げのお客様に参加整理券を配布します。
【お問合わせ先】 平惣 徳島店 TEL 088-622-0001

〜ここまで引用〜

 扶桑社の編集者からのEメールによると、徳島以外からも参加できるよう、書店では電話予約も受け付けるとのことです。


▼いまは8月2日木曜の夜が明けました。
 まるで元気です。
 このあと、涼しいうちに繁子(毛が夏でもふさふさのポメラニアン)を夜明けの街へ散歩に連れて行き、早朝から、メタンハイドレートをめぐる議連の集まりへ出かけ、短く講演し、国会議員たちのヒヤリングに応じることから、今日は、ぼくなりの任務が始まります。
 そのあと、永田町で沖縄県庁からの出張者に緊急の要件で会い、海からのテロの抑止を専門となさっている良心的な学者と東大で会い、そして夕刻4時から、ニッポン放送の生放送ラジオ「ザ・ボイス」に参加(出演)します。


魂から感謝

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▼この写真は、42歳の会社員でいらっしゃるという男性が、ミクシィのコミュニティにアップしてくださった写真です。
 きっと、ご自宅のテレビでしょうね。君が代が世界に響く画面のまえに、つたないながらのわが魂の書、「ぼくらの祖国」を置いてくださいました。
 みんな、吉田選手の肩越しに歌いましたよね。

 このかたと、すべての日本代表選手たちに、万感の感謝を捧げます。


▼この写真を撮り、アップしてくださった男性は、ミクシィのプロフィール欄にこう書いておられます。

「仕事と育児で忙殺されていく日々ですが、毎日わからないことばっかりで、悩んで、そして少し前進して。自分がよりよく生きていくためにどうするのかということを考えています」

 胸に沁みる、雄々しい、フェアな、そして飾らない大和魂の言葉ですね。
 3連覇という絶景の頂点に立った、画面の吉田選手、同じく満月の虎のごとしの伊調選手、ニッポン本来の家族愛ですべてを超克し至宝のライフ・ストーリーを世界に語りかけた小原選手、それから、それから、どの日本代表も、この男性のような日本国民に支えられています。

 わたしたちは、何があっても、前へ行きましょう。前へ、そして前へ。



 8月10日金曜の朝6時7分、なでしこが、世界に伝わる笑顔で銀メダルを授与されるセレモニーを視ながら。

博多で会いましょう。竹島にもほど近い地で、一緒に考えましょう。

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▼わたしたちの独研(独立総合研究所)には、インディペンデント・クラブ(The Independent Club / IDC)という会員制の集まりがあります。
 祖国の真の独立は、日本国民ひとりひとりの自立、独立があってこそ、という理念を基底に置いています。

 昨年の7月に活動を開始し、この7月から2年目の活動に入っています。
 現在、全国に400人の会員がいます。
 入会のご希望は、この数倍がいらっしゃいますが、なにせ独研内に置いたIDC事務局のスタッフがごく限られていますから、会の健康な運営を行うために、会員をいたずらに増やしすぎないよう、会員数を絞っています。
 会員は、入会希望を募る度に、純粋な抽選で全員を選んでいます。

 いま現在は、会員を募集していません。
 しかし、事務局の対応力をすこしづつ増強して、当面とりあえずは会員数を500人にする考えはあります。
 それが決定すれば、追加募集をおこないます。そのときは、独研の公式HPや、このブログでお知らせします。(なお、この個人ブログは、この8月末までか、遅くとも9月前半までに移転する予定です)


▼さて、IDCの2年目の活動では、なるべくさまざまな地域で少人数のIDC集会を開くことを始めています。
 1年目の活動では、どうしても東京・首都圏と、近畿圏での集会が中心でした。
 もっとも、たとえば雪上集会(スキー・ミーティング)は長野県で行いましたが、こうしたことは例外でした。
 それを見直して、ぼくの負担は正直、増えようとも、独研の資金負担が増えようとも、できるだけさまざま地域で開くこととし、先日、さっそく四国の阿波徳島で行いました。
 記者時代、共同通信・徳島支局が初任地でしたから、その関係地を回ったり、みんなでロープウェイに乗って眉山に上がったり、阿波おどり会館で、ぼくも阿波おどりを踊って、ぼくと会員のおひとりが「優秀賞」をもらい、なぜかぼくが最優秀賞になってしまったりしました。(会員のおひとりは、ほんとうにうまかった。ぼくは、たぶん一番下手だった)
 そして懇親会で、みなさんの質問をお受けしました。


▼次は、九州は福岡県、博多で行います。

 IDC事務局が掲げたフレーズは「青山繁晴が歌います、答えます」
 昨年にIDC京都集会を開いたとき、ライブハウス「都雅都雅」(とがとが)で行い、関西テレビの人気アナウンサー・ヤマヒロさん(山本浩之アナ)と男性デュオを組んで、アコースティックギターで生の弾き語りをやり、そのあと、CS放送番組の「青山繁晴が答えて、答えて、答える」(チャンネル桜)の言わばライブ版として、会場からの質問にどんどん答えていく、というのをやったからです。

 今回も、ライブハウスで行います。
 ただし、博多にヤマヒロさんに来ていただくのは無理なので、ぼくひとりですから、仮に歌うとしても、ライブハウスにギターを貸してもらってせめて1曲だけは、やるかなぁ、ぐらいに考えておいてください。
 中心は「答えて、答えて、答える」のライブ版ですね。

 以下は、IDC事務局が作成した募集要領を引用します。

************
日時:9月10日(月)夕方から4時間程度
場所:ライブハウス「博多エキマエ音舗(オンポ)」
   福岡市博多区 博多駅前3ー26−5 Mビル1号館地下一階
募集人数:20名(応募人数が募集人数を超えた場合は、地元の会員を優先させていただきます)
募集期間:2012年8月17日(金)1200まで
当選のお知らせ:2012年8月21日(火)前後
参加費用:たぶん5000円くらい
************

 さあ、今度は、博多で会いましょう!
 韓国大統領が不法侵入したばかりの竹島とも、ほど近い地で、ひとりひとりのかたと身近に考えます。


*写真は、IDC京都集会の時です。

ザ・ゲンバ  「唯一の道」を考えるために尖閣諸島の現場を一緒に見ましょう

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 さしたる影響もない、ぼくごときの発信について、発信をさせない動きがこれまでに増して大きくなっている。
 中国・韓国・ロシアが、日本国の領土への侵犯を強め、北朝鮮がその隙を突いて日本の政治家をさらに取り込もうとしている今、この時にである。

 ひょっとしたら、ぼくの発信は、インターネット(この地味ブログや、ネットテレビの「青山繁晴.TV」など)と、「独立講演会」(独立総合研究所が自主開催している講演会)と、「東京コンフィデンシャル・レポート」(TCR/独立総合研究所から配信している完全会員制のレポート)、「インディペンデント・クラブ」(IDC/不定期に参加を募集)の集会、それに兄弟本の「ぼくらの祖国」(通称・赤本/扶桑社)、「救国 超経済外交のススメ」(通称・青本/PHP)といった書籍、すなわち自力だけの発信に限られるようになることも起きるかもしれない。

 しかし、ありのままに申して、ぼくはごく淡々としている。

 もしも、最後まで自力での発信は許される日本であるのなら、それだけでも日本は素晴らしい国だ。
 ぼくは、死の時まで、おのれを貫いて、ごくごくふつうに呼吸するだけだ。息を荒げたりはしない。



  * * * * * * * * * * * * * *



…さて、写真は、今から7年前に独研の研究員たちと、海上自衛隊のP3C哨戒機に乗り、日本国沖縄県石垣市の尖閣諸島と、その近くで中国が日本の海底資源をも盗掘している現場に赴いたときです。

 冒頭の大きな写真は、P3Cのコックピットから望む、わたしたちの尖閣諸島。
 左がぼく、右がパイロットです。
 できれば、みなさんも、このわが国の誇る精鋭の哨戒機内にいる気持ちになってください。
 ぼくの後ろから、ぼくの肩に両手を置いて島を見つめるのが、みなさんです。
 国際水準からしてほんとうに精強な搭乗員たち、地上の整備士たち、指揮する司令たちなのです。この日も、見事な低空飛行を敢行してくれました。


 あまりサイトが重くなっては、こんな地味ブログをせっかく訪ねてくださったひとに迷惑がかかりますから、下の写真はいずれもサイズを小さくしました。

            

 島の写真からは、わたしたちの尖閣に施設を建設し、きちんと利用すること、自衛隊の国際法に基づく当然の駐留が十二分に可能であることが、ありありと分かっていただけるでしょう。
 むしろ何もしないために購入しようとしている野田政権ではなく、東京都が地権者の意向通りに、そして国民からの寄付金で購入し、施設を着々と建設することを願います。
 そして日本政府によってこれまでずっと尖閣諸島に入るのを拒まれている、石垣市の中山義隆市長が無事、ふつうに入れるようになることを魂から望みます。
 なぜ市長が自分の市域に入れないのですか!
 中山市長は、45歳。石垣市に生まれ、八重山高校から、ぼくがいま教鞭をとっている近畿大学を卒業し、八重山青年会議所理事長などを務めました。ぼくは、この青年会議所の主催する講演会に講師として招かれて知り合いました。素晴らしい日本男児です。

 搭乗員たちは、日本の高度な技術を活かした海上監視、非常な緊張を強いられる作戦行動のあいまに、コーヒーを入れてくれる余裕もあります。(機器を使って作戦行動を行っている写真は、軍事技術情報の流出を避けるためにアップしません)

 中国の建てた櫓(やぐら)からは、明るいオレンジ色の炎がはっきり確認できました。この時点(2005年9月)ですでに、尖閣近辺の海底資源を実用化している動かぬ証拠のひとつです
 そして、その次の写真は、衝撃の船影です。
 これは、海上自衛隊内部の証言によれば、中国海軍の弾道ミサイル監視船です。東トルキスタン(ウイグル)をはじめ中国内陸部から打ち上げた弾道核ミサイルの動きをウオッチするために、尖閣諸島近辺の海にこんな艦船まで平然と、出動させているのです。

 そして、この下の最後の一枚は、哨戒機P3Cが沖縄本島の基地に帰投する直前の写真です。
 みなさん、尖閣諸島とその下の海底資源を万が一にも奪われて終われば、中国はこの美しい海の沖縄本島まで呑み込みます。
 沖縄の地元においても、ぼくなりにずっと14年ほど前から「中国、特に軍部は、沖縄を本気で狙っている」と声を枯らして訴えてきました。
 本土では「え?まさかね」という反応が多かったのですが、沖縄では、これも凄い男、日本男児の仲田和弘・前沖縄電力副社長をはじめ、当時から危機感を共有してきてくださった方々も少なくないのです。

 一日も早く尖閣諸島に、中山石垣市長や、沖縄全県の方々と一緒に、本土のぼくらも、あなたも、あなたも、ふつうに、ごく自然に行くことができるようにして、子々孫々に渡さねばなりません。
 それが、竹島を、そして南樺太や千島全島の北方領土を、やがて取り戻すことに、直結していく、唯一の道です。

 ぼくの発信もいつまで続くか分かりません。
 ぼく自身はこの一命ある限り、日本とアジアと世界に語りかけることを決してやめませんが、それがいつまで現実にみなさんに届けられるかは分かりません。
「光あるうちに光の中を歩め」というトルストイの小説があるがごとく、このささやかな声のあるうちに、どなたかの魂にひとりでも、ふたりでも、聞こえることを祈りつつ。

 雷鳴のとどろく、土曜日の東京にて。




さぁ、領土を一緒に考える4時間半(5時間かな?)です

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▼この地味ブログをわざわざ訪ねてくださるかたは、「独立講演会」というものの存在をご存知のひともいらっしゃると思います。
 ふつうの講演会は、90分、1時間半の設定になっていることが多いのです。それは当然のことです。大学の授業でもひとこま、90分。
 聴くひとのことを考えれば、それが一応の基準でしょう。

 ぼくの講演では、例外なく時間が足りなくなります。
 ひとつのことではなく、地域、国内、アジア、世界、それから社会現象から科学に関わることまで、一見はバラバラなことどもから根っこを貫くことを掴みだして、それを聴衆のかたがたと一緒に考えたいのが、ささやかな志だからです。

 長年、講演時間が絶対的に足りないことで悩みました。
 そして、独研(独立総合研究所)で自然科学部長に加え総務部長代理も兼任するようになった青山千春博士から、「独研が講演会を自主開催して、時間無制限でやるのはどうでしょう」という提案があり、ぼくは即、採用しました。
 第1回を、東日本大震災の被災者の方々へのチャリティとして、阪神・淡路大震災から復興した神戸で行い、ぼくは連続6時間、話しました。
 ただ、聴衆のかたがたは、高齢のかたをはじめ、さまざまな体調のひともいらっしゃいますから、3時間づつに分けました。それでも3時間、ぶっ続けですから、たいへんだったと思います。しかし、独研のスタッフの印象では、前半の3時間を聴かれたかたがたは、名残惜しそうに、後半のみなさんと交代されたそうです。

 そこで現在では、4時間半の連続講演を基本にしています。
 実際には、集まったみなさんのお顔を見て、そのみなさんの体調も推しはかりながら、大丈夫そうなら、5時間になることもあります。
 最新の独立講演会は、8月19日の日曜日に、再び神戸で行い、物凄い数のかたがたが集まってくださいました。中学生から、ご高齢のご夫妻まで、ほんとうに世代を超えた、素晴らしい集まりになりました。

 そして5時間ちょっと、お話しし、あらゆる角度からの質問にお答えしました。
 メインテーマは、もちろん、尖閣諸島、竹島、北方領土の領土問題でした。

 ぼくは前日、完全徹夜のまま、東京から講演会場に向かい、体調はこれ以上ないほどに悪かったのですが、みなさんの熱意と志の高さに支えられて、あっという間の5時間でした。


▼さて、今度は、節目の第10回独立講演会です。
 東京で開きます。

 今回も、もちろんメインテーマは、わたしたちのかけがえのない領土、領海、領空です。
 領土をおろそかにして存続できる国家はありません。
 日本の沖縄県石垣市の尖閣諸島、島根県隠岐郡隠岐の島町の竹島、北海道国後郡の国後島をはじめとする千島全島と南樺太の北方領土は、すべて国際法に基づいて、わたしたちと、子々孫々の日本国民の領土です。

 子々孫々に、あるべき姿の日本を手渡すために、できれば、東京の独立講演会・会場でお目にかかりましょう。
 きょうから、申し込みの受付が始まっています。

 以下は、独研HPから、申し込み手順の一部を転記します。
 申し込みは、独研HP内の申し込みページだけで可能です。


〜独研のホームページから転記〜


第10回 独立講演会 (2012年 9月16日講演)

【講演日】
2012年9月16日(日)

【講演時間】
開場:13時30分
開演:14時00分 〜 18時30分

【講演内容】
「中国、韓国、北朝鮮、ロシアへの外交を考える 」

【場所】
タイム24ビル 研修室 3F 西1〜4
135-8073 東京都江東区青海2-4-32
TEL:03-5531-0024
ゆりかもめ「テレコムセンター」駅下車徒歩約2分
詳細は、こちらへ。

【受講料】
一般 5000円 / IDC(インディペンデント・クラブ)会員 4000円


【定員】
210名
※定員を超えた場合、抽選とさせていただきますのでご了承下さい。

【申込期間】
2012年8月22日(水)〜2012年8月29日(水)正午 予定


※申込期間内のみ、申込を受付致します。

【抽選結果通知】
8月29日(水)午後以降
申込者全員に、当落の結果をメールにて順次お知らせ致します。

(後略)


〜転記ここまで〜


▼いま大阪です。
 このあと、関西テレビの良心派の報道番組「スーパー・ニュース・アンカー」生放送に、参加(出演)します!


今まで言わなかった、ひとことを今、あえて魂から述べます。

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 領土が問われている今こそ、つたない書ながら「ぼくらの祖国」(扶桑社)を手に学校で子供たちと話したい!
 子供たちと直接、話したい。
 学校の先生がた、子供を学校に通わせている父兄のかたがた、かつて子供を学校に通わせたかたがた、できれば機会を一緒に作りませんか。




                   ……………………………………………………




*しばらくのあいだ、コメントの承認公開制を、訳あって中止していました。
 しかし、ぼくに、上記の短いエントリー(書き込み)を書こうと、こころを決めさせてくださった最新のコメントがあります。ひとりの主婦のかたからのコメントです。それを、とりあえず、公開します。
 それは、ふたつ前のエントリー「ザ・ゲンバ」のところにあります。

 なぜ中止していたかは、いずれ、書きます。

(なお、これまでにもお知らせしたとおり、ほどなくこの個人ブログは移転します。すでに中傷コメントなどは、読むこともなく、スパムを通報した上で削除されていますが、移転先ではより強化されます)

ボストンにあって千島を想う

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▼いま、ボストンにいます。
 独研(独立総合研究所)の首席研究員(兼・代表取締役社長)としての出張です。
 ボストンは、アメリカ合州国(合衆国ではありません)の原点ともいうべき古都です。
 ハーバード大学があることでも知られています。
 しかし、そのハーバードには、中国の支配層や富裕層の子弟らがどっと押し寄せていて、彼らのなかには「ハーバード大学は今や、第二の中央党校(中国共産党の幹部養成学校)だよ」と自慢げに公言する人物が一部にいることも、かねてから知られています。

 ハーバードのキャンパスもボストンの街並みも美しい。
 けれども、ここもまた、世界の現実を知るべき場所でもあります。
 もっとも、今回ぼくがボストンにやってきたのは、中国とは何の関係もありません。

 ただ、ボストンは、中国の支配者やお金持ちがアメリカにいかに憧れているかが分かる場所のひとつではあります。
 共産党の独裁によって、膨大な数の中国人の生活や希望を抑圧し、それでいて、その独裁の利益を恣(ほしいまま)にする者たちはアメリカの自由と豊かさに憧れ、アメリカに押し寄せ、独裁に役立てるための科学技術を習得したりもするけれど、もっぱら国内と世界に対して虚勢を張り、箔を付けるためにハーバード大学すら含めて、アメリカで権威を「買う」。

 もちろん、そうではなく学問を追究するためにこそ夜昼問わず努力している、中国からの留学生もいます。同時に、こうした奇怪な現実があるのも事実です。
 それは、アジアの自由のために、日本が果たすべき役割がどれほど大きいかを物語ってもいます。
 2012年の夏の終わりのボストンに居て、あらためて、ふとこう考えます。


▼このボストンに来るために、ぼくの乗った飛行機が超えていったのは、千島列島が続く北の海です。
 そこからカムチャッカ半島をかすめるように、夏なお冷たいベーリング海を越え、アラスカに入り、北カナダの上空を経て、アメリカ東海岸のボストンに降り立ちました。

 機中で、いつものように睡魔と戦いつつ、映画をちらちら眺めながらモバイルパソコンで仕事をしていて、胸のうちは正直、悲しみでいっぱいでした。

 寝静まっている機内で、パソコンのキーを打つのは、当然ながら気を遣います。打音がしないように、キーを撫でるように文字や数字を入れていきながら、こころの眼は、足の下の機体を透かせて、北の海と島々を万感とともに見つめていました。
 それは、日本の海と島々です。

 千島の全島が、いまも、わたしたち日本国民の領土です。
 南樺太と合わせ、日本の最北の領土です。
 樺太の北半分とカムチャッカ半島はロシア領ですが、それより南はすべて日本国です。

 ところが、ぼく自身も含めて、敗戦後の日本国民みんなが、日本の北方領土とは四島だけ、すなわち「千島列島の南端の択捉島と国後島、そして千島列島ではなく北海道本体に連なっている歯舞諸島と色丹島の四島だけだ」という嘘を教わってきました。

 千島列島のいちばん北の端、占守島(しむしゅとう)に1945年8月18日、ソ連軍が日ソ中立条約を勝手に破って侵入してきたとき、すでに武装解除を始めていた帝国陸海軍は、たとえば島の缶詰工場で働いていた500人近い女子工員を護るためにも、もう一度だけ武器をとって戦いました。
 この時、すでに第二次世界大戦は終わっていましたから、ソ連軍の行為はもはや国際法で言う「戦争」ではなく、単なる侵入、殺人、傷害、強盗、窃盗、強姦といった犯罪行為です。
 わたしたちの、たった67年前の先輩方は、侵入者にいったん勝ったうえで、そののち再び静かに武器を置き、戦車を降りました。
 祖国が降伏した以上、それ以上の戦闘は、私闘になるからです。

 この占守島の戦いは、人間の尊厳を示した戦いです。
 たとえば、第11戦車大隊を率いた池田末男大佐は、陸軍戦車学校で人間性豊かな教官であったことが、当時の教え子で、敗戦後に作家となった司馬遼太郎さんの著作に敬愛を込めて出てきます。
 池田大佐の戦車隊は、いったん兵装を解いていた戦車を組み立て直し、侵入者のソ連軍を撃破します。みずからは、44歳にて、軍服ではなくワイシャツ姿で戦死なさいました。
 氷点下15度を超え猛吹雪に晒される占守島で、ご自分の着衣は常にご自分で手を凍らせて洗い、それは自分の仕事でありますと言う当番兵に、「お前は俺に仕えているんじゃない。国に仕えているんだ」と、さらりおっしゃったそうです。
 この池田大佐をはじめ日本の将兵の献身によって、島で働いていた女性たちは、多くは北海道に生きて戻ることができました。
 そして、みずからを武装解除した将兵は、ソ連軍によって拉致され、シベリアへ送られ、強制労働と飢えと寒さと傷病に斃(たお)れ、その多くが祖国を再び見ることはありませんでした。

 わたしたちは、義務教育だけで小中の9年間、そして、ひとによっては高校、大学も加えて16年か、それ以上の長きにわたる歳月の学校教育を受けます。
 しかし、たとえばこの占守島の戦いも、千島全島と南樺太が日本の領土であることも、まったく教わることがないというのは、いったい、どうしたことでしょうか。

 日本国民が「北方領土とは四島だけ」と思い込まされているから、ロシアの独裁者、プーチン大統領は「歯舞、色丹の二島だけは返してやっても良い」という姿勢を見せ、それを踏まえた「北方領土交渉」を日本政府は、10月にも再開しようとしています。
 しかし、たとえば、樺太をロシア語でサハリンと呼ぶことに、マスメディアも政治家も教育者も慣れきっていて、したがって国民もそう思い込まされている現状では、いったい、何の交渉でしょうか。
 歯舞、色丹は、四島の半分ではありませぬ。国後、択捉の二島とは、比べものにならないぐらい小さいのです。

 もう一度、申します。
「ぼくらの祖国」というつたない書を世に問うたのは、こうしたことを、日本国民が今までの立場や意見の違いも超えて、超克していくことに、わずかながら貢献するためです。
 このひとつ前のエントリー(書き込み)で記したように、「ぼくらの祖国」をひとつのテキストにして子供たちと語る機会があれば、と考えています。
 ぼくは、全国どこへでも、行きます。そして、決まった形式、決まった手続きがあるわけではありません。
 ぼくの日程は詰まりに詰まっている現実も確かにあります。しかし、ご縁と、志があれば、きっと機会はあります。


▼さて、ボストン出張のために、今週の関西テレビの「スーパー・ニュース・アンカー」(水曜日)と、ニッポン放送の「ザ・ボイス」(木曜日)はいずれも残念ながら、参加(出演)できません。
 RKB毎日放送の「スタミナラジオ」のぼくのコーナー「インサイドSHOCK」は、ボストンとスタジオを電話で繋いで、いつもと同じようにやります。

 やる、やらないは、蛇足ながらぼくの選択ではなくテレビ局、ラジオ局の選択です。
 まぁ、ふだんから「スタミナラジオ」だけは、ぼくはスタジオには行かず、RKB毎日放送のある福岡と、ぼくの国内出張先を電話で繋いで参加(出演)しているので、海外に行っても変わらないというだけです。

 アンカーやザ・ボイスのようにスタジオに出向いて生放送に加わっている番組に、海外から電話や中継などで参加するのは、コストを費やし準備を整えないとできませんね。
 ぼくとしては、それでもやりたいのが本心ですが、無理筋でしょう。

 来週は、もう日本に帰っていて、いつものように放送できますから、よければ視てください、聴いてください。
 いずれの番組も、ぼくの話は謙遜でなく、いつまでも拙(つたな)いばかりですが、あとで振り返れば、一回一回が貴重だったなと考えるときが、いつかは来ます。

 写真は、ボストンのホテルの部屋からみた夕陽です。

帰国すると、たとえば、こんなことをやります

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▼いま、ボストンから帰国する機中です。
 たとえ半日でも休みたいところだけど、成田空港から社有車を運転して、そのまま長野県の出張先へ向かいます。

 写真はハーバード大学です。


▼ふたつ、お知らせがあります。

▽ひとつは、拉致被害者を取り戻すための、お知らせです。
 ぼくがアメリカ滞在中に4年ぶりの日朝協議もありましたが、国民が騙されないことが、いちばん大切です。

 そのために、どうか、集まってください。
 北朝鮮に誘拐されたままの有本恵子さんと横田めぐみさんを、そのあたたかな家庭、その両手に取り戻そうと、ずっと戦ってこられた父と母、有本明弘さんと嘉代子さん、そして横田滋さんと早紀江さんが参加され、不肖ながらぼくが講師を務めます。
 取り戻すのは恵子さんやめぐみさんをはじめ政府認定の拉致被害者、そして認定に到っていない被害者と特定失踪者のかたがたです。

 チケットは「大阪ブルーリボンの会」から、すでに販売が始まっています。
 以下は、大阪ブルーリボンの会から独研(独立総合研究所)に寄せられた情報を、そのまま転記します。

「直ちに拉致被害者全員を奪還しよう」大阪府民集会in八尾
・2012年11月25日(日)13時30分から
・八尾市文化会館プリズムホール
・チケット:前売り1000円、当日1200円
「電子チケットぴあ受付」
 TEL0570−02−9999
 Pコード 621−905
 チケットぴあ店舗、八尾市文化会館プリズムホール、セブンイレブン、サークルK サンクスで、お求めいただけます。
 前売り券で定員がいっぱいになった場合は、当日券はありません。


▽もうひとつは、珍しく、と言うか全く初めて福岡で開くサイン会です。
 PHPの積極的な編集者が、提案してくれました。
 以下は、PHPからの情報を転記します。

「救国 超経済外交のススメ」サイン会
・2012年9月11日(火)18:00開始
・場所: 紀伊國屋書店福岡本店
   (福岡市博多区博多駅 中央街2-1 博多バスターミナル6F)
・定員: 100名さま

・「救国 超経済外交のススメ」(PHP)を紀伊國屋書店福岡本店でお買い上げ のかた、もしくは予約された方先着100名にレジにて整理券を配布します。

・問合せ:紀伊國屋書店福岡本店
 TEL : 092-434-3100
 FAX : 092-434-3104


 書店からPHPへの要請で「告知は8月31日以降」となったために、もう開催まで日にちがありませんし、福岡でどれほどひとが集まっていただくか、分かりません。
 ひょっとしたら最初で最後になるかもしれませんし、ぼくと握手したりなさりたいかたは、どうぞお出でください。

赤本、青本

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▼9月10日付で、「ぼくらの祖国」(扶桑社)の第8刷が出ました。
 これで「王道の日本、覇道の中国、火道の米国」(PHP)が8刷となっていることに並びました。
 刷数とか発刊部数にさほど拘っているわけじゃないけど、すなおに嬉しいですね。

 赤本と呼んでいただいている、この「ぼくらの祖国」と兄弟本の青本、「救国 超経済外交のススメ」(PHP)はちなみに今、3刷です。


▼その青本のサイン会を福岡でやります。
 福岡でのサイン会は、まったく初めてです。

 ぼくの独断で、申してしまいますが、赤本をお持ちの方、あるいはその場で赤本も入手された方には、もちろん赤本にもこころを込めてサインします。
 これは、どのサイン会でも、常にそのようにしています。本を限ってサインする、ということはしません。
 拙著であれば、どれにもサインします。

 読者がその場で、お出しになった拙著には区別なくサインします。
 出版社さん、書店さん、まことに申し訳ないけど、これがぼくの正直な原則です。


▼サインには、ぼくなりの、ちいさな哲学があります。
 ぼくの名ではなく、その読者の名を真ん中にいちばん大きく記します。
 その右に、「脱私即的」をはじめとする自作の銘を書き、左下にいちばん小さく、おのれの名を記し、それから空いているところに日付を入れます。


▼版元のPHPから寄せられた、福岡でのサイン会の情報をもう一度、転記しておきます。

時  間:2012年9月11日(火)18:00開始
場  所: 紀伊國屋書店福岡本店
    (福岡市博多区博多駅 中央街2-1 博多バスターミナル6F)
定  員: 100名さま
「救国 超経済外交のススメ」(PHP)を紀伊國屋書店福岡本店でお買い上げのかた、 もしくは予約されたかた先着100名様にレジにて整理券を
配布いたします。

お問合せ:紀伊國屋書店福岡本店
TEL : 092-434-3100
FAX : 092-434-3104


▼みなさん、お会いしましょう。
 しっかりと握手しましょう。ご希望のかたとは、かたくハグしましょう。
 福岡でのサイン会はありのままに申して、これ1度きりかもしれません。ふひ。
 1度切りの機会なら、余計にお会いしたいです。



いまRKB毎日放送のスタジオです

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▼いつも毎週水曜日の朝8時半過ぎに、電話で参加(出演)しているのが、福岡のRKB毎日放送「中西一清のスタミナラジオ」です。
 今日は博多で行事がふたつあるので、福岡入りしていて、今朝はこの番組に飛び込みでちょっとだけ参加しました。

 キャスターの中西さんから、拙著「ぼくらの祖国」に関連して領土問題について短く質問がありました。
 打合せはもちろん、一切なし。
 その的確な質問が気持ちよくて、ぼくも自然体でお答えができました。

 そして、本日の行事の一つ目、講演会と、二つ目、サイン会のいずれもお知らせしました。

▽講演会は、以下のような感じです。

 青山繁晴講演会 「祖国は甦る〜大震災、原子力災害、世界危機からこそ〜」
 2012年9月11日(火)14:00〜15:30 大博多ビル(12F) 大博多ホール (博多区博多駅前2-20-1)
 入場料 一般1000円 
 申込・問い合わせ 博多法人会 tel.092-411-2789  
 ただし、もう満員で締め切っていれば、みなさん、こころからごめんなさい。
 博多法人会のみなさん、お手数をかけます。あらためてお手数をかけることも、ごめんなさい。


▽サイン会は、こうです。


 時間:2012年9月11日(火)18:00開始
 場所: 紀伊國屋書店福岡本店(福岡市博多区博多駅 中央街2-1 博多バスターミナル6F)
 定員: 100名さま
 「救国 超経済外交のススメ」(PHP)を紀伊國屋書店福岡本店でお買い上げのかた、もしくは予約された方先着100名様にレジにて整理券を配布します。
 ただし、「ぼくらの祖国」をはじめ、拙著であればすべて区別なくサインします。

 問い合せ:紀伊國屋書店福岡本店
 TEL : 092-434-3100
 FAX : 092-434-3104


▼福岡入りしたのは、実は昨日です。
 昨日、博多のライブハウス「博多エキマエ音舗」で、インディペンデント・クラブ(IDC)の会員に向けてのトークショー、そしておまけで弾き語りのライブをやりました。
 そのとき、ギターを手伝ってくれた、と言うより、メインで弾いてくださったのが、写真に背中が写っている「スタミナラジオ」プロデューサーの柴田喜之さんです!(手前の左側)

 練習ほぼゼロに近いライブだったから、オーディエンスのお耳にはむしろ迷惑だった感じですが、なんと、アンコールの声までかかってしまって、冷や汗をかきながら、計5曲をやってしまいました。
 京都のときのトークショー&ライブより1曲多いじゃん。


夜が明ける前のひとときから、9月21日金曜午後いちばんのその時へ

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▼みなさん、いま入院中の病室にいます。
 夜明け前です。
 午前4時半から5時にかけての東京は、いちばん静かなひとときです。
 入院と言っても、きのう入院して、あすには退院します。2泊3日の短期入院です。


▼ぼくは去年の2月17日木曜に、大腸癌の開腹手術を、この大病院で受けました。
 癌そのものは、その後の詳細な病理検査で「?期の、その前だった」ということが分かりました。ごくごく初期です。問題なく完治しました。

 しかし開腹手術は、おそらく大事をとってのことでしょう、かなり広範囲に大腸を切除する、長時間の手術でした。
 術後に麻酔が切れたあとは、凄絶な痛みに苦しみ抜きました。
 ぼくは、ありのままに申して我慢強いほうで、痛みもふだんは良く耐えるほうだと思いますが、この時は、ほんとうに長い時間、苦しみに苦しみ抜きました。

 それでも、術後わずか5日目には、病院から都内の講演会場へ、自分で独研の社有車を運転していき、ふだん通りに講演し、翌日の2011年2月23日水曜、すなわち術後6日目には関西テレビの東京支社へ、やはり病院から出向きました。
 その関テレ東京支社の一室と、良心派の報道番組「スーパー・ニュース・アンカー」の生放送のスタジオ(大阪)とを繋いで、番組にナマ参加(出演)したのでした。
 そして術後7日目には退院して、この日も、そのまま都内で講演しました。

 もちろん無茶な話です。
 だけども、講演の約束はどうしても破りたくなかった。
「アンカー」は前週の水曜が入院日で、この日は術前検査もてんこ盛り、さすがに番組に参加(出演)できなかったから、2週連続の不在は、視聴者やスタッフのことを考えると、どうしてもしたくなかった。

 そもそも、この手術自体、講演の約束を破りたくないがために遅れに遅らせた手術だったのです。
 その間に転移を起こさなかったのは、たまたま癌がごく初期だったからの幸運で、手術を延期している間はまだ、癌が初期だということも分かっていませんでした。
 だから、胸のうちではひとり、『こうやって約束を果たしているうちに、癌が大腸から肺や肝臓に転移するかもしれないな。それで死ぬのかな』とも考えていました。
 今だから言える話です。
 当時は、青山千春博士も含めて誰にも言いませんでした。

 ウルトラ過密の日程を縫って、ようやく手術できたのは、海外での講演予定ひとつだけを延期したからです。
 オランダのロッテルダムの日本人学校に、志のある方がおられて、ぼくの講演を願われ、その志に応えようとオランダ行きを予定していましたから、そのための日程がとってあったのです。
 海外出張だから、数日間がとってあった、この日程を活かすほかに、ありませんでした。
 あくまで延期でしたが、その後に、この方が帰国され、実質的に中止となってしまったのは心残りです。
 同時に、講演の延期を受け入れてくださった、この方と、その方と一緒に講演の準備をしてくださった、まだ見ぬかたがたに、深く感謝しています。


▼さて、今回は、大腸にポリープが見つかり、それを内視鏡でとるための入院です。
 医師団は、「癌ではない」と明言しています。
 本来は、病理検査を完了しないと断言はできないのですが、現段階で「癌でないことは、はっきりしている。放置すると、癌化することがないとは言い切れないから、早期のうちに切除します」という医師団の説明でした。

 きのう9月14日金曜の午前に入院し、昼ごろには、もう施術が無事、終わりました。
 開腹手術ではなく、内視鏡での施術だから、術後の痛みもありません。
 点滴で栄養や止血剤などを体内に入れながら、明日の退院に備えているだけです。

 施術のとき、ドクターがぼくの腕に注射針を刺しながら、「え? 腕がこんなに太いの? 青山さんは何のスポーツをやってたんですか」と聞かれました。
 へぇ、1週間に1度あるかないか、それもたった45分ほどのトレーニングなのに、日程の隙間を縫って筋トレをしていることはしているけど、ドクターが気づくほどの効果があるんだ、と思いつつ、聞かれたのは今ではなく昔のことだから、思わず「…スキーとか」と答えました。
 ドクターはたいへん納得されたけど、せんせい、スキーで普通つくれるのは上半身より下半身です。
 脚力などは確かにあるけど、上半身を作ったことはなくて、それで今ほんのすこしだけ鍛錬しています。…続けてみるもんですね。
 以前に、水道橋博士に「何かやってますね」とテレビ局で言われ、その水道橋博士こそしっかりトレーニングしている本格派なので、内心ですこし嬉しかったけど、昨日は人間の身体をみるプロの、ドクターだもんね。もうちょい、うれぴ。


▼世間は、今日から3連休ですね。
 そのさなかに、中東でも国内でも動きが激しい。
 だから連休前に、独研(独立総合研究所)が会員制で配信している東京コンフィデンシャル・レポート(TCR)をどうしても出しておきたかった。

 そこで昨日、施術のための強制睡眠から、まだ充分には目が醒めていない段階で全身ふらふらながら、ベッドの上で、中東と、国内政局に関するそれぞれのレポート、計2本を仕上げ、メールで独研に送り、独研の総務部から会員へ配信しました。
 正直、苦しかったけど、ほんとうは意志の弱いぼくが、どうにか責任を遂行したので、ちょっとホッとした。

 夜、病室に、独研・総務部・秘書室第二課(社長同行担当)の若いYO秘書が、急ぎの荷物を届けてくれて、ぼくの元気な顔を見て、帰っていきました。彼女も、連休前に会員へレポートが届いたことを喜んでいました。

 ぼくはほんとうは意志が弱いって、謙遜じゃないんですよ。ふひ。


▼去年2月の大腸癌手術のあとは、凄まじい腸閉塞に襲われて、癌ではなく、その腸閉塞のために死に直面しました。

 兵庫県・尼崎市での講演の当日、お腹の激痛と、形容を絶するほど苦しい嘔吐で、自宅近くの開業医に診てもらうと「このまま講演に行くと、舞台の上で小腸から破裂が始まり、死にます」と断言されました。

 この開業医は、ぼくが重症肺炎となり肺の半分が真っ白な状態で講演に行こうとしたとき、「聴衆にうつす心配は無い。だけどね、青山さん、あなたは死にますよ」と言いつつ、最後には理解してくれて応急措置をしてくださり、講演に送り出してくれたひとです。
「青山さん、今度こそ、ほんとうに死ぬんだよ。重症肺炎のときより、ずっと、ずっと死にかけてる」と、ぼくの眼を覗き込んでおっしゃり、「それでも行くんですか」と聞かれました。
 ぼくが「行きます。約束ですから」と答えると、そのあと点滴を4回、行ってくれて、ぼくは東京から尼崎へ向かいました。
 尼崎市の講演会場に着くと、長蛇の列ができていて、あぁ来てよかった、みなさんを裏切らないでよかったと、思いました。
 これが2011年3月7日月曜のことです。

 尼崎の講演を無事に終わり、帰京する新幹線の車中では、車掌さんに断ったうえでトイレに籠もって4時間、嘔吐し続け、品川駅にようやく着くと、救急車を呼んで消防に迷惑をかけたくなかったからタクシーで、この大病院に、再入院しました。
 著名な専門医である主治医は、ぼくを一瞬、診察しただけで両手をあげ、同行していた青山千春博士に「これで、ほんとうに講演したのですか」と聞かれました。

 それでも、あっという間に恢復していき、入院中のまま兵庫県姫路市での講演を果たすために、新幹線に乗りました。
 それが、運命の3月11日です。
 新幹線が静岡の安倍川を渡る途中で止まり、やがて、東日本大震災の発生を知ったのでした。
 そして、それから1か月あまりあとの4月22日には、福島第一原発の構内に、原子力災害の発生後、作業員以外では初めて入ることになるのです。

 この病室に居ると、それやこれやが蘇ります。
 この1年半で、ぼくがいちばん知ったのは、福島第一原発の作業員のかたがたと吉田昌郎所長(当時)をはじめとする、日本国民の勇気です。
 みなの献身が、福島第一原発と、広大な被災地に、永遠に刻まれています。

 さぁ、東京の夜が明けていきます。
 写真は、病室からの、その夜明けです。


▼大切なお知らせをひとつ、忘れていました。
 いま、毎週木曜日にレギュラー参加(出演)しているラジオ番組「ザ・ボイス」(ニッポン放送)のトークショーに来てください。

 以下は、ニッポン放送のお知らせの転記です。


《ザ・ボイス そこまで言うか! トークショー》
ニッポン放送の飯田浩司アナと青山繁晴・独立総合研究所社長のトークショーが行われます。

*日時 9月21日(金)13時〜 
*場所 新宿タカシマヤ 11階
*参加無料
*「ぼくらの祖国」(扶桑社)、「救国超経済外交のススメ」(PHP)、赤本・青本の兄弟本のサイン会も行われます
*問い合わせ ニッポン放送《サ・ボイス

「うまいもん祭り」という催しと共催ですから、おいしいものも食べられますよ。
 握手しましょう。希望のかたには、男女を問わずしっかりハグします。そして一緒に考えましょう。


▼ぼくは、あす9月16日の日曜に退院すると、そのままお台場に向かい、独研が自主開催している「独立講演会」で講演します。
 5時間前後、立ちっぱなしで講演するのが、独立講演会です。
 問題ありません。
 お聴きになるかたは、できるだけ睡眠や休息をとってお出でくださいね。あ、聴衆の方はもちろん着席ですよ。
 この独立講演会のあとには、聴衆の多くのかたが「時間が短かった」とおっしゃいます。ふひ。

 翌17日の月曜は、富山に向かいます。
 日本青年会議所の富山ブロック協議会の主催によって、エネルギーをめぐるパネルディスカッションが「名鉄トヤマホテル」で開かれます。
 そこで基調講演をし、ディスカッションにも参加します。

 そして18日火曜は、大阪に入って、近畿大学経済学部での後期の講義(国際関係論)を開始します。
 その翌日19日水曜は、「スーパー・ニュース・アンカー」ですね。

 下手くそなりに、どうにか発信を続け、日本国の唯一の主人公にして最終責任者の国民ひとりひとりに、もはや右でも左でもなく、まっすぐ真ん中から、祖国とアジアと世界を考えていただく、ちいさな助けになりたい。

 そのための、淡々たる日々です。
 深く、淡く、生きて死にます。
 死生観こそ、根っこです。

 この大病院のすべての病室で、手術室で、検査室で、戦っているひとびとがいらっしゃいます。
 患者にも、付き添い家族にも、ドクターにも、ナースにも、技師にも、お掃除スタッフにも、食事スタッフにも、事務スタッフにも、すべての命に、幸あれ。
 おのれをめぐる願いは、ただひとつ。報いはなく、天命だけがあり、最後のゴールはただ、名誉ある死だけでありますように。





(いささかの多忙のために予定より遅れていますが、この地味ブログは、移転します)

ひとつの追記  (もうすこし分かりやすいように、手を入れました)

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▼きょう9月15日土曜は、今回の短期入院の言わば「なかび」。
 東京は穏やかな薄曇りで、いつもは人が溢れているこの大病院も、外来診察がお休みで、すこし、ひっそりしています。

 先ほど、検査のために1階に下りると、それでも救急受付には少なからぬ患者さんたちがいて、ぼくが去年の3月に品川駅からタクシーでこの救急受付にやって来たときのことも、ほんのちらりとだけ思い出したけれども、それよりも世のひとびとの尽きせぬ苦難をやはり考えました。


▼この地味ブログに、たとえば下掲のようなコメントを頂きました。


(*以下、引用)

死に方  2012-09-15 13:22:46  しょうゆ (←このかたのハンドルネーム)


"死に方を考えるということは、どう生きたら自分の願う死に方が出来るかを考えるということだ"とあるラジオ番組で聞いたことを思い出しました。

自分のような甘っちょろい生き方をしている人間は
"家の布団の中で眠ったまま"
といったことを理想としますが
"病院では死にたくない"
なんてことも考えたりします。

大病をされて、死に直面してからの青山さんの
このまとめ記事を読んでいると
"青山さんの生き方"
がよく分かるような気がしました。

(*以上、原文のまま)


▼後半の「大病をされて」以下を読み、ぼくがなぜ、ひとつ下のエントリー(書き込み)をしたか、よく理解してくださる人がやはり居るんだなぁと、嬉しくなりました。
 そうです、ある種の「まとめ記事」ですね。

 そして、「しょうゆ」さんが「家の布団で眠ったまま」を理想とされるのは、ごく自然です。「甘っちょろい生き方」ではなくて、自然な生き方をされているのではないかと思います。

 それから、実はぼくは「どこでどう死ぬか」を考えたことがありません。
 それには関心が無いのです。
 関心があるのは、いかに生きるかであり、「最後には、ただ名誉ある死があるだけ」というのは、死に方に何かの理想があるのではなく、報いを求めない生き方をする、という、ぼくなりのささやかな決意の表明なのです。
 奮闘しても、努力しても、報いはない、最後にはただ死すだけ。しかし、士道に照らして名誉だけは大切にしつつ何にも屈せず果てる、ということです。

 こないだのチャンネル桜「答えて、答えて、答える」で、すこしは身体に気をつけますという趣旨を述べました。
 すると、いくつか歓びのメールや書き込みを頂きました。
 遠くニューヨークの大学院生からも、ほんとうに気持ちの溢れるようなメールも頂きました。

 安心してください。述べた以上は実行します。
 ただ、「ご自愛ください」という、こころの籠もった言葉を頂くとき、「ごめんなさい、自愛はしないのです」と申してきたのは、健康を軽視しているのではなくて、両立できないからです。

 何を両立できないのか。
 自分を守ることと、ぼくらの祖国再建に寄与することです。
 その両立は、非力なぼくにはできないと考えます。
 それは、日本国がそこまで深い落とし穴に陥っているということでもあります。

 自分を守りつつ同時に、ここまでの国難にある祖国に献身するということは、ぼくの器では難しい。身を捨ててこそ初めて、献身が可能になる。
 だから、どなたにも当てはまることではなくて、おのれを謙虚に顧みての、青山繁晴という男についての話です。

 チャンネル桜の番組でみんなに約束したのは「自愛と、祖国への献身を、両立させる」ことではないのです。ごめんなさいね。「献身と言えるほどのことはできていないけど、ささやかな献身をこれからもいちばんとしつつ、おのれの健康にも最低限の工夫はします」ということです。

「しょうゆ」さんの思い出された、ラジオの言葉も印象深いですね。
 ただ、上述したように、「自分の願う死に方」というのは、ぼくは考えたことがありません。
 今後もないでしょう。
 それを含めて、一切を、天に預けているからです。


テレビ放送の中身をブログで補足する、というのは、そうやりたいことではないけれど…

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▼テレビ放送、特にナマ放送は時間との闘いです。
 たとえば、きのう9月19日水曜の関西テレビの報道番組「スーパー・ニュース・アンカー」で、ストレートニュースの最後の項目「オスプレイ」は、1分30秒という時間しかありませんでした。

 その時間で、陸上自衛隊の現役のヘリ・パイロットたちと議論した話を紹介し、彼らもぼくも、「オスプレイの運用改善というのは、普天間基地の離着陸において、ヘリモードを使わず航空機モードを使うことだと予測していたが、実際の日米合意は、それが不充分な形でまとまりかけている」という趣旨を述べました。

 すると、関西テレビにいくつか、「オスプレイはプロペラが大きいので、航空機モードで離着陸をするとプロベラが地面にぶつかってしまって不可能だ。間違っているのでは」という問い合わせが来たそうです。
 ぼくにも、このブログへの書き込みが1通、メールが1通と、わずか2通ですが、同様の問い合わせが来ました。


▼間違いではありません。
 オスプレイには、ヘリコプター・モードの離着陸と、航空機モードの離着陸の両方が、あります。
 プロペラが大きいのは事実ですから、航空機モードでの離着陸のときには、巡航モード(すなわち離着陸の時ではなく、上空を飛んでいるとき)よりは、プロペラのローターを上方にチルトします(すなわち傾けます)。しかし、あくまでこれも航空機モードの離着陸であり、ローターを垂直にまで立てるヘリ・モードとは違います。

 陸自のヘリ・パイロットたちが懸念し、ぼくに指摘していたのは、たとえば「ローターを垂直に立てる動作をしつつ、ヘリコプター・モードで着陸しようとすると、後から強い追い風が吹いたときに不安定になることがあり、その場合は、パイロットの技量が高くてもリカバリーが難しい」ということです。


▼以上のようなことまですべて説明しつつ、キャスターのヤマヒロさんとの受け答えもしていると、確実に2分30秒から3分前後はかかります。
 生放送の、しかも番組終わりに近い、ぎりぎりの時間でもありますから、このようなとき時間を延長することは絶対にできません。
 したがって、昨日の説明になったのです。


こころの叫び   (2012/09/26 11:42アップ)

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(その1 9/25記)

▼明日は自民党総裁選の日ですね。
 現在は、その前日の9月25日火曜の午後1時40分です。
 ぼくは今、近畿大学経済学部でおこなう国際関係論の講義、それに関西テレビの報道番組「スーパー・ニュース・アンカー」の生放送前日の議論(ふつうに表現すれば、打ち合せ)、それに在阪の経済人らとの議論のために大阪に出張しています。
 その合間に、モバイル・パソコンを開き、この地味ブログの新しいエントリー(書き込み)を、したためています。


▼ほんとうは、上記の3つの日程をしっかり遂行するために、移動の機中やタクシー車内、それに待ち時間には、いくらかでも心身を休めたりしたいところです。
 もっと大切なのは、眼を閉じて、考えを自由に遊ばせて、3つの日程にどう臨むか、次第に考え方が熟していって定まっていくのを待つこともしたいのです。

 しかし今日は、自民党総裁選が決着する前に、すなわち明日9月26日の午後2時半ごろになる前に、どうしてもアップしておきたいエントリーがあります。


▼ぼくがテレビ番組で、自民党総裁選で石破候補の支持を表明したという書き込みが、この地味ブログにこの頃、いくつか来ました。

 自民党の総裁選であれ、衆参両院の選挙であれ、国政にかかわる選挙で、ぼくが特定候補の支持を表明したり、あるいは不支持を表明したりすることは、ありませぬ。

 ぼくがテレビ・ラジオなどのメディアで(わずかながら)発信しているから…ではないのです。
 むしろ評論家とか、職業的なTVコメンテーターなどのひとびとは、特定候補の支持や不支持を表明した方がいいと考えます。
 表明しない振りをして、実際はある方向に視聴者や国民を誘導しようとすることが、いちばん悪質です。
 この頃は、新聞が「客観報道」という仮面をかなり剥ぎ取って、産経新聞から朝日新聞まで、ずいぶんと論調が明確に分かれてきました。この方が、いわば「仮面の客観報道」より、ずっとマシだと、ぼくは考えています。

 一方、現在のぼくの本職は、実務者です。
 実務者というのは、政権がどうであれ、国民のためにやるべきことを常にやらねばなりません。
 ぼくと独研(独立総合研究所)の担っている実務は、危機管理・安全保障、そして国民保護法に基づく住民保護・国民保護です。
 たとえば、原子力発電所に関しては、原子力による発電に賛成、反対を問わず、あるいは稼働、不稼働を問わず、原発がテロリズムに弱いという重大なリスクを政治家にも官僚にも国民にも、専門家の端くれとして明示したうえで、常に、北朝鮮の工作機関をはじめとするテロ攻撃リスクを事前に抑止し、また、起きてしまったときは被害を最小限にする実務を、自立・独立した民間シンクタンクとして遂行しようと、努めています。
 もちろん、さまざまな妨害を受け続けています。
 その妨害は、海外勢力からとは限りません。ほんとうは、日本国内の既得権益(たとえば「原発にはリスクはないんだ」ということにしておきたい勢力、あるいは、しておきたかった勢力)からの妨害の方が激しいのです。
 しかし、いずれにしても、いったん「実務を常に遂行する」という志を立てた以上は、どんな政権であろうと実行する努力を変わらずに、中立的に、続けねばなりません。
 したがって、国政をめぐる選挙で、特定の候補の支持を、それも公共の電波を使って表明することは、決してありません。

 もちろん国政について、あるいは政党や政権の姿勢、政策などなどについて数々の論評を行いますが、それと、選挙で特定候補の支持を打ち出すこととは、まったく別問題、別次元です。


▼上記のぼくなりの原則を踏まえたうえで、総裁選前日の9月25日現在の情勢からして自民党総裁を経て次期総理になる可能性があるひと、すなわち極めて責任の重い3人の候補について、この機会にすこし述べておきます。


▽石破候補には、総裁選のさなかに電話をしました。
 公表を前提とした電話ではありませんから、すべてを明らかにすることはできませんが、ぼくが何を申したかに触れることはできます。
 ぼくが申したのは、2点です。

「総裁選の結果が出る前に、石破さんにお話ししておきたいことがあります。よろしいですか」と尋ねて、諒解を得てから、まず、こう述べました。
「石破さんと、ぼくとは、先の大戦と敗戦の歴史をめぐって、考え方、見方が違います。それについては、石破さんと安倍さんとも違います。それぞれの違いはあくまで尊重します。ただロシア、韓国、中国と相次いで日本の領土に不当な行為を行っている最中では、特に、韓国と中国に、石破さんの歴史に対する姿勢が利用される怖れがあります。ぼくなりに確保してきた、韓国、中国の喧嘩相手、もっとちゃんと言えば議論する相手から、その感触も得ています。公正さと国益のために、くれぐれもご注意ください」

 そして、その「注意すべきこと」とは、さらに具体的に何なのかも、ささやかな提案として伝えました。
 石破さんが何と答えたかは、前述したように公開を前提にした電話の会話ではないから、申せません。
 しかし、石破さんが良く理解はしてくれたことは、申せます。

 もう1点は、総裁選後の自民党内、そして総選挙を経たあとに仮に自民党が政権与党に復帰した場合のあり方について、石破さんに提案しました。
 これは、第三者も関わることなので、これ以上具体的にはまだ明らかにできません。


▽安倍候補は、総裁選の中で主張されてきた政策の基本と、ぼくの考えと、大きく違うところはないので総裁選が始まってからは電話も何もしていません。(総裁選が始まる前、まだ安倍さんが態度表明をしていない時点では、立候補されるかどうかをめぐって、ささやかな考えを伝えました)
 そのうえで、自由民主党という政党に、このタイミングで安倍さんを総裁に、そして次期総理の有力候補として立てる覚悟がほんとうにあるのかを深く懸念しています。

 というのは、安倍さんは今回の総裁選で、かつて首相時代に靖国に参拝しなかったことをみずから取りあげ、「禍根を残した。例大祭か夏(8月15日の敗戦の日)に参拝すべきだった」と明言されました。
 ぼく自身は、この発言をこころから、僭越ながら評価します。英霊が安堵されるお気持ちが伝わる気すらします。

 そのうえで、安倍さんはこう発言された以上、もしも再び総理になれば、必ず靖国に現職の総理として参拝せねばなりません。
 参拝すれば、中韓はここぞと昂奮してみせ、領土をめぐることどもと絡めて、国際社会でうまく利用しようと手を尽くすでしょう。

 もしも参拝されれば、たとえばぼくは、その参拝を、英霊に祖国を支えていただいた国民のひとりとして断固、賛成します。
 もちろんぼくだけではなく、さまざまな立場、考えを持ちつつも賛成される国民も決して少なくはないでしょう。
 しかし同時に、国内からも凄まじい刃(やいば))が総理に振り下ろされるでしょう。
 安倍さんは、みずから発言して実行される以上は、耐えると思います。
 ただ自民党に、その覚悟が組織としてあるのかを懸念します。
 ぼくが独研の役員、社員と靖国神社に正式参拝し、その記事と写真をこの地味ブログにアップしただけで、実際は、凄絶とも言うべき嫌がらせ、中傷がやって来たのが、日本の国内外の現実なのです。
 たとえば、アメリカのアーリントン国立墓地に行けば、勝った戦争も負けた戦争も区別なく、賞賛された戦いも批判された戦いも区別なく、祖国のために死した人はすべて、国家によって讃えられ続けています。
 これが国際社会の常識です。と言うより、人間が人間であるための常識です。
 敗戦後の日本においては、その常識がほとんどまだ認識されていません。

 逆に、もしも「中韓と領土で紛糾している時期だから」と参拝しなかったら、安倍さんと言うより、もはや日本の内閣総理大臣そのものが、信頼性を問われます。


▽石原候補は、記者時代にぼくも一緒に中曽根総理の番記者をしていた時代があります。石原さんは日テレ政治部の、ぼくは共同通信政治部の、いずれも若手記者でした。
 それ以来、細々ながら付き合いは続いていて、石原さんには「長老の考え云々ではなく、自分自身の考えで動き、発言すべきです」ということを電話で伝えました。
 石原さんは、耳を傾けてくれました。


(その2 9/26記)

▼上記のことについては、この機会に、もっと話したいこともあります。
 しかし、もう総裁選当日の昼前です。
 徹夜しても徹夜しても、その「実務」をめぐる仕事は減らず、これ以上今日は、ブログエントリーに時間を費やすことはできません。
 とりあえず、アップします。


▼9月21日金曜の新宿タカシマヤでのトークショーとサイン会に集まられたかたがたの熱気には、正直、胸を打たれました。
 ニッポン放送のラジオ報道番組「ザ・ボイス」の催しでしたが、椅子に座っているかたがたよりも、立ち見でずっと聴き入ってくださるかたがたのほうが遙かに多い、もの凄い人出でした。
 ぼくは冒頭、「ぼくなんぞの話を聞きに来られたと言うよりも、領土や国民を奪われる国でいいのかという、みなさんの憂いの深さと、どうにかしようというお気持ち、志の強さでこんなに集まってくださったと思います」と叫びました。

 そして、その多くの方のほとんどが、サイン会に並んでいただき、「ぼくらの祖国」(扶桑社)も「救国 超経済外交のススメ」(PHP)もすべて売り切れ、決して少なくないかたがたには、紙切れやノートなどなどに、そのかたのお名前を書き、ぼくの自作の銘を入れ、最後にぼくの名を書くというサイン会でした。

 あらためて、みなさんの日本を支えるお気持ちに、こころの底から敬意と感謝を捧げます。


▼独研(独立総合研究所)が主催する、5時間連続の「独立講演会」も、このごろ、凄いとしか言いようのない人出になります。
 次回の募集も、昨日から始まりましたので、独研のHPから転記しておきます。
 この独立講演会は、いわば時間無制限に近い状態で(つまり聴衆の中で倒れるかたの出ないギリギリの範囲内で)、ありとあらゆる質問もお受けしています。
 無理を押してでも、毎月、実行するよう努めています。


第11回 独立講演会 (2012年10月27日講演 )

【講演日】
2012年10月27日(土)

【講演時間】※予定
開場:14時00分
開演:14時30分 〜 19時00分

【講演内容】※ただし、臨機応変に変えます
「アメリカ、EU、そしてアフリカ・中南米を含む世界への外交を考える 」

【場所】
神戸コンベンションデンター 神戸国際会議場
国際会議室
650-0046 兵庫県神戸市中央区港島中町6-9-1
TEL:078-302-5200
ポートライナー「市民広場」駅下車徒歩約2分
詳細は、こちらへ。

【受講料】
一般 5000円 / IDC(インディペンデント・クラブ)会員 4000円

【定員】
360名
※定員を超えた場合、抽選とさせていただきますのでご了承下さい。

【申込期間】
2012年9月25日(火)〜2012年10月2日(火)15時 (予定)
※申込期間内のみ、申込を受付致します。

【抽選結果通知】
10月2日(火)15時以降 (予定)
申込者全員に、当落の結果をメールにて順次お知らせ致します。

(以下、具体的な申し込み方法、ご注意事項などは、独研HPをご覧ください。申し込みは、この独研HPからできます)

新しい旅を歩む友へ

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▼胸が潰れるという悲しい言葉があるけれど、流通ジャーナリストの金子哲雄さんの突然の訃報には、胸が潰れた。

 先日に、TBS番組の控え室で、久しぶりにお会いしたとき、ずいぶんすっきりとスリムになられていて、最初は誰か分からなかった。
「温野菜を食べるダイエットで13キロも痩せたんですよ。無呼吸症候群も、おかげで良くなりました」と明るく語られ、ぼくは、自分もかなり重症の無呼吸症候群であることもあって(ただし、ぼくは肥満が原因ではなく、原因不明)、「へぇー、凄いなぁ」と感心した。

 金子さんは、その控え室に居たみんなに、「毎週木曜日のザ・ボイス(ニッポン放送のラジオ番組。ぼくが木曜にレギュラー参加している)を必ずぜんぶ聴いて、言葉もぜんぶ覚えて、自分の出るラジオ番組で、勝手に南青山繁晴でーすと名乗って(南青山は都心の地名。それに引っかけたジョーク)、青山さんの受け売りの話をするんです。ふはは」と楽しそうに何度も、ほんとうに楽しそうに何度も話された。

 ぼくは、明るい一方にみえる金子哲雄さんの日本を憂う志を、はっきり感じた。
 すっきり痩せて、さらに若返った感じで、これからもっと活躍されるだろうと考えた。


▼それが、難しい病気もあっての痩せ方だったとは、いまだに信じられない。
 同志をひとり失った気分です。

 次のような弔電を打とうと思います。

「われらが金子哲雄さん、先日に番組でご一緒したばかりなのに、どうにも信じ
られません。すっきりと明るく、楽しいお話を聞かせていただきました。そのま
ま、手を振って旅に出られたのですね。金子さんらしい好奇心いっぱいの旅にな
るよう、こころからお祈りします。独立総合研究所社長 青山繁晴 拝」

秋色(しゅうしょく)の美しいお台場で、ぼくと会いましょう

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▼いま大阪です。
 訪れるたび残暑の居残りにすこし驚いていた大阪も、ようやく東京のように秋の色が深まってきました。
 あと、わずかな時間で関西テレビの報道番組「スーパー・ニュース・アンカー」の生放送です。そのための情報収集を続けています。いつも、本番のほんとうに直前まで、続きます。


▼この頃、この地味ブログへの書き込みが途絶えているので、心配されるEメールや書き込みも頂いています。
 大丈夫ですよ。
 むちゃらくちゃらに詰まった日程なので、とにかく書く時間を見つけようがないだけです。
 やがて、「日々の点描」という書き込みをアップします。


▼今日は、急ぎのお知らせです。
 今日の正午から、われら独研(独立総合研究所)が自主開催する、時間無制限の「独立講演会」の第12回分の募集が始まりました。
 時間無制限…ふだんの講演では、どうしても時間が限られすぎていて、話すべきことも話しきれないし、なにより質問を受ける時間が無いので、時間制限を外して、この自主講演会を始めました。
 ほんとうに無限にやると、お聴きになる方から倒れる人も続出するでしょうから、実際には、5時間前後です。
 それでも、最短で連続4時間半、ふつうで5時間、最長では6時間を、ぶっ続けで講演しています。

 途中で休みたいひとは、もちろん、会場を抜け出されても大丈夫ですよ。
 しっかり休憩なさってから、戻られてもOKです。

 信じがたいことに、これまでの11回、ほぼ全員が最後の最後まで、熱心に聴いていただきました。
 それは、ぼくの話がどうこうよりも、祖国とアジア、世界の行く末をわがこととして真摯に憂えている方がどれほど多いことか、その現場証明、ザ・ゲンバでの証明だと考えています。
 この熱心にお聴きになり、質問される姿勢そのものに、ぼくは強く、深く、励まされています。


▼さて、以下は、独研の公式HPに先ほどアップされた最新の募集要項の抜粋です。


第12回 独立講演会 (2012年11月24日講演 : 申込開始しました)

【講演日】
2012年11月24日(土)

【講演時間】
開場:13時30分
開演:14時00分 〜 18時30分

【講演内容】
「日本の教育を考える 」

【場所】
タイム24ビル  研修室 5F 南

135-8073 東京都江東区青海2-4-32
TEL:03-5531-0024
ゆりかもめ「テレコムセンター」駅下車徒歩約2分
詳細は、こちらへ。

【受講料】
一般 5000円 / ID(インディペンデント・クラブ)C会員 4000円

【定員】
250名
※定員を超えた場合、抽選とさせていただきますのでご了承下さい。

【申込期間】
2012年10月24日(水)〜2012年10月30日(火)正午 
※申込期間内のみ、申込を受付致します。

【抽選結果通知】
10月31日(水)午後以降
申込者全員に、当落の結果をメールにて順次お知らせ致します。

【注意事項】
今回の申し込みは、独研ホームページからのお申込みに限ります。
メールアドレスは、個人のメールアドレスを正確に記入して下さい。
全ての連絡は、メールにて送ります。メールアドレスが間違っていると連絡が取れなくなりますので、ご注意下さい。
FAX、メール、郵便でのお申込みは受け付けておりませんので、ご了承下さい。
おひとり様で複数のご応募は、すべて無効とさせていただきます。
ご家族等で、メールアドレスが重複している場合も、受付けできません。

講演の録音と録画は固くお断りいたします。


【問い合わせ先】

独立講演会 運営事務局
※電話でのお問い合わせは対応しておりませんので、ご了承下さい。
※独立講演会については、独立総合研究所総務部では対応しておりません。
※独立講演会以外の講演については、こちらまで。


▼さぁ、秋のお台場で、待っています!
 写真は、朝陽に照らされ始めたお台場の海と、対岸の品川あたりで真っさらな日射しを受けて輝くビル群、その向こうに、たおやかに屹立する、わたしたちの富士。
 偶然の機会に、ぼくが撮りました。


日々の点描 その1

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▼いつも一緒、どこでも一緒のモバイル・パソコンから、ううーん、うわーんという大きな唸り声が響き始めました。
 こうしたことは、1年半ほどで必ず起きることです。

 深みのある臙脂(えんじ)色のボディを、思わず、しみじみと撫でてしまった。
 いつもいつも小脇に抱え、1分でも2分でも、時間があれば開くモバイル・ノート。キーボードの文字は、いくつも磨り減って消えてしまい、手のひらが載るあたりはテカテカに光り輝いています。
 ぼくと一緒に、無理に無理を重ねてくれるモバイル。また1台が、早すぎる寿命を迎えました。

 穏やかな使い方に比べて早く命が尽きることが分かっているので、独研(独立総合研究所)の情報システム管理部が、もう次のモバイル・ノート・パソコンを準備していてくれました。
 今度は、すこし大袈裟に言えば、きもちに染み入るような青色の、より小ぶりなノートです。

(ちなみに、新旧モバイルのいずれも、パナソニックのレッツノートを、独研・情報システム管理部もぼくも一致して選びました。
 ずいぶんと沢山のメーカーを使い歩いて来ましたが、決め手は、やはりその丈夫さです。モバイルを抱えたまま疾駆していて、そのまま胸からコンクリート地面にもんどり打って倒れたときも、びくともしなかったですね。

 日本のパソコン・メーカーは海外に生産を移すところも少なくないですが、レッツノートは基板からすべて、ぼくの生まれた神戸の工場で生産しているそうです。
 まさか宣伝をしているのじゃなくて、パナソニックも今、巨額の赤字に苦しみ、ぼくに日本経済の行方を心配して質問するメールも、たくさん届いています。
 パナソニックに限らず、頑張れ、日本メーカー。
 こんなに頼りになるプロダクツを、モラルと質の高い国内労働力でつくることができるメリットを、よく活かしてほしい)


▼さて、その青色ノートで、久しぶりにこの地味ブログに書き込みます。
 しばらくのあいだ、「日々の点描」と題して、日常をありのままに、ただしごく簡略に、綴っていこうと思います。

 このところブログに書き込んでいなかったのは、独研から会員制で配信している「東京コンフィデンシャル・レポート」(TCR)の執筆を優先しているからです。
 志を持って、負担に耐えて、参加されている会員ばかりです。TCRが最優先なのは今後も変わりません。


▼「日々の点描」は、この日からスタートしましょう。
 それは、今から1か月と1週間強まえの10月5日金曜です。


                ✴✴✴✴✴✴✴✴  


【西暦2012年、平成24年、わたしたちの大切なオリジナルカレンダー・皇紀2672年10月5日金曜】

▽朝、自宅から真っ直ぐ、まず東京タワー下のお寺、心光院に向かう。
 夭折された流通ジャーナリストの金子哲雄さんの葬儀がおこなわれる。

 ぼくは以前、この地味ブログにこう記した。

〜金子さんは、その(テレビ番組の)控え室に居たみんなに、「毎週木曜日のザ・ボイス(ニッポン放送のラジオ番組。ぼくが木曜にレギュラー参加している)を必ずぜんぶ聴いて、言葉もぜんぶ覚えて、自分の出るラジオ番組で、勝手に南青山繁晴でーすと名乗って(南青山は都心の地名。それに引っかけたジョーク)、青山さんの受け売りの話をするんです。ふはは」と楽しそうに何度も、ほんとうに楽しそうに何度も話された。
 ぼくは、明るい一方にみえる金子哲雄さんの日本を憂う志を、はっきり感じた。
 すっきり痩せて、さらに若返った感じで、これからもっと活躍されるだろうと考えた。〜

 車を運転しながら、そのことがまた思い出される。
 近くの公共駐車場に停めて、お寺に歩いて行くと、焼香の長い列ができている。
 テレビ局でお会いしたことのあるタレントやお笑いのひとが別の入り口から中に消えていくけど、そのまま一般焼香の列に並ぶ。
 列には、若いひとがとても多く、金子さんがまだ世を去るような年齢じゃなかったことが、あらためて実感される。

 ながい時間のあと、焼香の番が来た。
 一瞬の祈りを捧げたら、もう、永遠のお別れである。
 金子さんがご自分で選んだという写真は、痩せる前の、ふくよかに、にっこり笑う金子さんだった。
 どのかたが奥様なのかも分からず、自分でも不器用だと思う一礼を、あちこちにして、うつむいて去った。

 葬儀のちょうどその時間、ぼくは、大腸の癌やポリープの術後診察のために病院へ行く日程が入っていた。
 それをキャンセルしての参列だったから、金子さんから「青山さ〜ん、駄目ですよ。もっと大事にしてくれなきゃ」と言われている気も、すこし、した。

▽心光院から永田町へ。
 日本海のメタンハイドレートをめぐって、国会議員とささやかに議論するために議員会館へ。
 無償の努力をこそ、続けたい。


*(以下、11月13日火曜朝4時30分、記)
 金子さんの突然の訃報から、まだ1か月半も経っていません。しかし世の中はあっという間に、先へ進んでしまった感があります。
 空しい、寂しい気持ちは避けがたい。
 それでも、ぼくを含め、たくさんの、たくさんの人々の胸には彼が生き続ける。
 あの日、金子さんのために並んでくださっていたみなさん、そうですよね。



(註 タイトル下に自動的に表示される投稿日は、間違っています。実際の投稿日は、11月13日ですが、11日と誤表記されています。なぜ、こうなるのか分かりません。いずれにせよ、この個人ブログは、gooから移転します。ウルトラ多忙のために準備に時間がかかっているだけです)

さてさて、この「On the Road」にアクセスしてくださるみなさん(※追記しました)

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▼さらに格段にハードになっている日程のなかで、なかなかこの地味ブログの更新ができずに来ましたね。
 気がつくと、わたしたち独研(独立総合研究所)の自主開催している独立講演会についても、来月12月の開催分をみなさんに伝えることすら、できずにいました。
 もう締め切り目前ですが、ことしとしては最後になる締めくくりの独立講演会でもあり、年末のお楽しみ会もありますから、このエントリーの後半に記しておきます。
 関心があるかたは、どうぞ恐縮至極ながら、お急ぎください。


▼さて、この個人ブログのいわば再開として、「日々の点描」をこれから、ふたつのタイプに分けて、短くてもアップしていこうと思います。

「日々の点描 オン・ボード」は、現実とほぼ同時進行。
「日々の点描 イン・ノート」は、すこし遅れての進行。

 ぼくが、ふだん感じていることを、なるべくありのままの時系列で,すこしづつ記していきます。
 つまり、ふだんはすこし言いにくい、語る機会がないことも、書いていきたい。

 後者の 「日々の点描 イン・ノート」は、すでにこのひとつ下のエントリーで開始していますね。
 したがって、ここにまず、それの「その2」をアップし、次のエントリーから、「日々の点描 オン・ボード」を「その1」から始めます。
 気が向けば覗いてみてください。

 ただ、前にも申したように、独研から会員制で配信しているレポート「東京コンフィデンシャル・レポート」(TCR)の執筆と配信が最優先であることは、変わりません。

(※なお、この個人ブログは移行作業中です。移行作業はやや難航していますが、移行が完了すれば、ここでお知らせします)


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*日々の点描 イン・ノート その2

【10月6日土曜/お昼まで】

▽ほぼ徹夜のまま、早朝に自宅からタクシーに乗る。体調は…うーむ、ちと、きつい。
 羽田空港から大阪へ向かう。
 テレビ大阪の「たかじんnoマネー」という番組に参加するためだ。

▽大阪の伊丹空港に着くと、いつもの個人タクシーが待っていてくれる。
 この運転手さんのAさんはなんと、ボランティアで待っていてくれるのだ。
 もちろん、タクシー代はふつうにお支払いする。けれども待ち料金その他は、とらないで、こうやって待っていてくださる。

 Aさんは最初は、関西テレビの車輌部に、ふつうに配置されている運転手さんだった。
 関西テレビの報道番組「スーパーニュース・アンカー」に参加するとき、何度か、たまたま乗っているうちに,お人柄をぼくは信頼した。運転ぶりも、安定している。

 ぼくは、ただのアマチュアながらレーシング・ドライバーなので、いくらかは車の動きが体に伝わってくる。そうでないと、サーキットでは死に直結してしまう。
 タクシーに乗っているとき,運転手さんの気づいていない蛇行や、タイミングの合っていないブレーキングで、すこし疲れるときもある。
 それに、伊丹空港に行くはずが神戸空港に向かってしまう運転手さんなども案外いて、タクシーのヘビー・ユーザーでいるのも、そう楽じゃない。。

 ぼくが、Aさんに信頼感を話すと、Aさんは「実は、女房も私もファンなんです」とおっしゃり、その後、個人タクシーに転身なさった。
 もちろん、それはAさんの人生設計によるのだろうけど、個人タクシーの自由な立場を活かして、大阪近辺であればどこでもいつでも待っていてくれるし、どこへもいつでも行ってくださる。
 ほんとう助かっている。

 ぼくは常に時間がない状態だから、政局のキーパーソンをはじめ当事者たちにかける電話も、タクシーに乗っている時間を利用するしかないときもある。
 Aさんがどんなに口が堅いか、それも深く、信頼できるので、ほんとうに助かっている。
 ただし電話の相手が誰なのかは、決してAさんに伝わらないように話し、ぼくは相手の語ることを繰り返したりせず、話の中身はまったく分からないようには、している。
 そして車中の電話は、そもそもやはり例外的だ。たいへんに急ぐときに限る。
 ほとんどは、ホテルの部屋か、独研の社長室か、あるいは自宅の書斎か、いずれにせよ、たったひとりでいる時に電話している。
 Aさんはフルに信頼できる。信頼の問題ではなくて、Aさんに負担をかけないためだ。

▽Aさんが今日もしっかり運転してくれたタクシーで、かなり早めに、大阪・天満橋のテレビ大阪に入る。
 参加(出演)者のなかでは、一番乗り。
 ぼくは正直、ふだんテレビ局にこんなに余裕を持っては入れることは少ない。前後の日程がぎしぎし音を立てるように詰まっているから。

 だけど、この番組は今、メインキャスターのやしきたかじんさんが闘病なさっていてお休みだ。
 プロデューサーらから「たかじんさんが復帰するまで、真鍋かおりさんと一緒に番組を支えてくれませんか」と言われ、OKした。
 もちろん、たかじんさんの代わりということでは全くない。そんな僭越なことはできないし、たかじんさんはシンガーソングライターでありタレントであり,芸能界のひと。ぼくは芸能界とは関係ない。
 しかし、OKした以上は、男の約束だ。
 ありのままに言えば、かなり無理を押してでも、一番乗りでスタジオに入るようにしている。

▽午後1時、まず1時間の生放送が始まる。

(…以下、その3へ続く)

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▼前述のとおり、独立講演会を締め切りぎりぎり(…申し訳ない)にお伝えします。
 以下は、独研の公式HPからの抜粋です。


【第13回 独立講演会  2012年12月23日講演】

【講演日】2012年12月23日(日:天皇誕生日)

【講演時間】
開場:12時30分
開演:13時00分 〜 19時00分
※講演会の後にお楽しみ会を予定しています。

【講演内容】
「2013年を展望する」

【場所】
チサンホテル 新大阪 会場No,3
〒532-0011 大阪府大阪市淀川区西中島6-2-19
Tel.06-6302-5571
JR新大阪駅から徒歩6〜7分、地下鉄御堂筋線新大阪駅から徒歩5分、
地下鉄御堂筋線西中島南方駅から徒歩5分、阪急京都線南方駅から徒歩5分、伊丹空港から車で約30分
詳細は、こちらへ。

【受講料】
一般 5000円 / IDC(インディペンデント・クラブ)会員 4000円

【申込期間】
2012年11月22日(木)〜 2012年11月29日(木)正午
※申込期間内のみ、申込を受付致します。

【抽選結果通知】
当選・落選発表は、11月30日(金)以降、メールにて連絡いたします。

【申し込み方法/注意事項】
・今回の申し込みは、独研ホームページからのお申込みに限ります。→こちらです。
・メールアドレスは、個人のメールアドレスを正確に記入して下さい。
・全ての連絡は、メールにて送ります。メールアドレスが間違っていると連絡が取れなくなりますので、ご注意下さい。
・FAX、メール、郵便でのお申込みは受け付けておりませんので、ご了承下さい。
・申込完了後、ご記入いただいたメールアドレスに、申込受付の確認メールが届きますので、必ず確認して下さい。
・確認メールが届いていない場合は、正常に申込が完了していない可能性がございます。
・ご不明な点については、お早めに講演会運営事務局に、メールでお問合せ下さい。
・電話でのお問い合わせは受付致しませんのでご了承下さい。

◎講演の録音と録画は固くお断りいたします。

【問い合わせ先】

独立講演会 運営事務局
※電話でのお問い合わせは対応しておりませんので、ご了承下さい。
※独立講演会については、独立総合研究所総務部では対応しておりません。
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